2015.11.10

意外と知らない!コピー機が機能する原理について

目次

オフィスにあるコピー機。普段あまり考えずに使っていますが、その仕組みを考えたことはありますか?
原稿と同じものがどうやって印刷されているのか、不思議に思ったことはありませんか?
実はコピー機の中では、知るとなるほどと思えるような工程が行われています。

分かりやすく解説していきたいと思います。

実は静電気をうまく使っている

コピー機の原理とは、静電気の原理を利用しているのです。

帯電

まずは、感光ドラムの表面にマイナスの静電気を帯電させます。

露光

次にレーザー光で感光ドラムに画像が描かれます。この時、レーザー光が照射された部分の静電気はなくなります。

現像

そこへトナーをふりかけていくと、静電気のなくなった部分にだけ付着するのです。

転写

後は、トナーの付着した感光ドラムがコピー紙に密着し、トナーを写し

定着

仕上げに熱と圧力を加えてトナーを馴染ませてコピーが完成するのです。

つまり、「帯電」「露光」「現像」「転写」「定着」の手順でコピーは行われるのですが、この工程のほとんどが静電気の原理を利用していることが分かっていただけたでしょうか。

モノクロコピーの場合はトナーが黒で、カラーコピーの場合にはイエロー・マゼンタ・ブルーが加わります。
原稿をスキャナで読み取り4色に分解して、それぞれの色ごとに印刷して重ねていくのです。

版画で各色ごとに版を作って順番に重ねていく浮世絵などの多色刷りをイメージするとわかりやすいかもしれませんね。

レーザープリンターも同様

レーザープリンターも、印刷する原理はコピー機と同様です。
データをレーザーで感光ドラムに帯電させ、トナーで現像、紙に定着と、コピー機とほぼ同じ工程で印刷します。

違いは、原稿を読み取るスキャナ部分です。

コピー機は、複写したい原稿を読み取るスキャナがついていますが、レーザープリンターはパソコンなどの端末から原稿を出力するので、直接コピーはできません。

コピー機と同じように、原稿をレーザープリンターで複写する場合は、一旦別のスキャナでデータとしてパソコンに取り込み、改めて出力して印刷するという手順になります。

コピー機は印刷スピードや性能を優先する時に、レーザープリンターは大量に印刷する時になど、目的やコストを考えて使い分けると良いと思います。

普段何気なく使用しているコピー機の仕組みが理解していただけたでしょうか。
機械の中でどんな工程が行われているのか考えながらコピーをとると、ちょっと楽しくなるかもしれませんね。