2019.06.03

コピー機・複合機を使うならリース契約で!メリットや価格を解説

目次

企業がビジネスをしていくうえで、コピー機や複合機は欠かせません。

一方で、いずれも決して安くないため、新製品の購入をためらっている企業も少なくないでしょう。
そのようなときに、予算を削減するためにリース契約を利用するのがおすすめです。

また、リース契約には予算以外にもさまざまなメリットがあるため、安心して製品を使えるようになるでしょう。
この記事では、コピー機・複合機についてリース契約をするメリットや価格の相場を解説します。

そもそもリース契約とは何なのか?レンタルとの違いとは

コピー機や複合機といった高価な製品を購入すると、当然ですが会社としての負担は大きくなります。

そこで、製品を購入するのではなく、他社から借りて利用する方法が「リース契約」です。
リースとよく似たシステムに「レンタル」がありますが、いずれも製品を借りること自体は変わりません。

しかし、詳細が大きく異なるので契約を結ぶ際には混同しないように気をつける必要があります。

まず、レンタルとは「他社が保有している製品から使いたいものを選ぶ」ところから始まり、もしも目的の製品をレンタル会社が持ってなかった場合、別の会社を探さなくてはいけません。

また、レンタルは比較的短い期間の利用に向いているサービスです。

そのため、コピー機や複合機などのオフィス事務用品をレンタルで利用している会社は少数派だといえるでしょう。
逆に、レンタカーなど目的が終わればすぐに返還するような製品であれば、レンタルを選ぶ会社が多くなります。

一方、リースとは「リース会社が顧客の求めている商品を手配する」ところから始まる契約です。

そのため、リース会社がこれまで保有していなかった製品でも、顧客の要望があれば新たに購入してくれることがあり、リースは長期的な利用に向いています。

コピー機などのオフィス事務用品は借りてすぐに返すことが珍しいもののため、レンタルよりもリースで利用しているケースが大半です。

コピー機・複合機をリース契約するメリット1.初期投資を抑えられる

会社を新たに創設する場合、初期投資をどれだけ抑えられるかがポイントとなります。

設立して間もない会社は、利益が出るまでに時間がかかり、その間の経費、人件費などは資金から捻出しなくてはいけません。

加えて十分な利益がいつ出るのかは未確定な事項なので、初期投資を節約するのは必須です。
そのため、オフィス事務用品などにはできるだけお金をかけたくないというのが経営者の本音ではないでしょうか。

とはいえ、コピー機や複合機がなければオフィスでの業務は上手くまわっていきません。

スペックの低い製品を使えば費用は安くて済むものの、業務効率が悪くなり、結果的に会社の不利益となってしまうことにもなりかねません。

そこで、初期のコピー機・複合機はレンタルで済ませようとする会社もあり、レンタルでは自由に製品を選べないので、型の古いコピー機・複合機が届くリスクも生まれます。

こうした問題を解消するために、リース契約は役立つサービスとなります。

リースでコピー機・複合機を利用すれば、自社で購入するよりもはるかに初期費用は抑えられ、減価償却を行うのはリース会社です。

しかも、スペックの面でも問題のない製品が届くので、新規起業の中小企業であれば初期投資は今後の会社を左右する要素にもなりかねないため、リース契約は得策であるといえるでしょう。

コピー機・複合機をリース契約するメリット2.レンタルよりコストも抑えられる

レンタルとリースを比べた際、コストにおいて両者には大きな差が出ます。

特に、製品の長期的な利用を考えている場合には、時間が立つほどその傾向が顕著になっていくでしょう。

まず、レンタル契約の場合、1日からの利用が可能なので費用を最小限に抑えられるのは事実で、レンタル期間を早めに切り上げれば、そのぶん費用も安くなります。

そのかわり、レンタル会社との契約期間はそれほど長く設定されていないため、仮に契約を延長する際には「追加料金」が発生してしまいます。

長期的にコピー機・複合機を使う予定がある企業なら、何度も追加料金を払わなければいけなくなりますが、その結果、想定していたよりもランニングコストが高くなる恐れがでてきます。

一方、リースは長期契約を前提としているので、追加料金というシステムがありません。

契約終了が近づいてきたらリース会社から延長を打診され、会社がそれを了承すれば契約延長となり、引き続き利用できます。

コピー機や複合機を他社から借りつつ月々のコストを節約したいなら、レンタルよりリースのほうが向いているといえるでしょう。

コピー機・複合機をリース契約するメリット3.動産総合保険が効く

日本では、オフィス用品に対して「動産総合保険」が適応されます。
動産総合保険とは、契約した物品が故障したり損失したりしたときに保険会社が保証してくれるサービスです。

もしも、動産総合保険の対象外だった場合、会社は高価な事務機器が壊れたときに多額の修理費を払わなくてはいけません。

あるいは、新品を買い直す必要もでてきてしまうこともあり得ます。
そのため、会社が事務用品を調達する際、動産総合保険に入れるかどうかは大きな基準となってきます。

現状、多くのリース契約では動産総合保険が付保されています。動産総合保険の範囲は広く、故障はもちろん、火災や盗難に対しても補償をしてもらえるのがメリットです。

コピー機・複合機などの精密機械を借りるつもりなら、補償があるリース契約にするのが得策といえます。
例外的に、人為的にコピー機・複合機を破壊したときなどには保険は使えません。

ただ、普通に使っていて意図せずして機械が壊れてしまったケースでは、まず保険が下ります。
一方、レンタル契約をすると、もしもの事態で保険が使えないことも少なくありません。

その場合、レンタル会社との契約によっては会社が修理費を負担する可能性、ひいては全額補償を求められることもあります。

その為、長くコピー機・複合機を使うならトラブルも想定しておくべきであり、会社の損害を軽くできる契約を選ぶようにしましょう。

コピー機・複合機をリース契約するデメリット1.途中解約や変更ができない

リース契約も会社にとって完璧なシステムではありませんが、考え方によってはデメリットともいえる部分もあります。

たとえば「途中解約不可」というルールです。
リース契約では「3年」、「5年」など期間を決めて物品が貸し出されます。

そのあいだ、会社は継続してリース料を支払い続ける必要がありますが、途中で他社のリース契約が得だと知り、解約して乗り換えようとしても認められません。

当初の契約期間は料金を支払い続け、満了を迎えてからようやく解約できます。また、期間中にリース会社の別プランに変更することも原則的にはできません。

ただし、この方法だと顧客に大きなストレスを与えかねませんが、コピー機や複合機といった事務用品は新商品が頻繁に発売されています。

最新機種が欲しいと思っていても、リース契約が邪魔をして手に入れられないケースも出てくるでしょう。
しかも、リース期間がまだまだ残っていたとすれば、理想の商品に切り替えられるのは先になります。

また、リース会社がより良いプランを新たに設けたときでも、現行の契約が残っている顧客はプラン変更ができません。

こうした問題を解消するため、リース会社のなかでも条件付で契約期間中のプラン変更を認める動きが出てきました。

変更が認められるかどうかは、顧客とどのような契約を結んだかによります。
リース会社とトラブルにならないためにも、途中変更可能な契約があるか確かめておきましょう。

コピー機・複合機をリース契約するデメリット2.使い方によっては総合的なコストがかかる

初期投資を抑えるために、リース契約は便利なサービスですが、使っているうちに物品を購入するよりも高くなってしまうのが難点とはいえます。

なぜなら、月々のリース料は本体価格を分割しただけの金額ではなく、リース会社への手数料が加算されているからです。

そのため、一時的な支出が多くなったとしても、総合的なコストを抑えたい会社は自社で物品を買取る傾向にあります。

また、リース契約をどうしても途中解約したい際には、残っている支払いをすべて終わらせなければいけませんが、分割で払う予定だった本体価格と手数料が一気に請求されるので、やはり会社にとって大きな支出となります。

そして「物品を中古買取してもらえない」のも会社にとってのデメリットです。

コピー機や複合機などは世間の需要があるため、多くの会社がまだ使えるうちに買い取りへと出し、収入を得ます。
そのことで、新品を購入するときの費用が抑えられます。

しかし、リースの物品は所有権がリース会社に帰属しています。
つまり、会社の希望で勝手に買取ってもらえませんので、新機種に変更したくてもリース会社と交渉しなくてはいけない点が手間に感じる会社もあるでしょう。

それでも、リース会社への手数料は膨大な額になるわけではないので、「やはり購入するよりリースのほうがいい」と判断する会社も少なくありません。

物品の所有権にこだわらない会社にとっても、リースのメリットは大きいでしょう。

コピー機や複合機をリースする際の費用の相場はいくら?

会社でコピー機や複合機をリースする際、本体価格によって月々のリース料金は変わってきます。
そのためここでは、あくまで相場の目安を解説していきます。

まず、気になるコピー機や複合機があったらリース会社に連絡を取りましょう。

リース会社が調達可能なら見積りを出してくれます。見積りに不満がなければ契約成立となり、初期投資が0円になるかわりに月々のリース料金を支払っていき、リース料金とは本体価格と手数料、そして保険料などを基準に算出される数字です。

まず、コピー機のリース料金は月5,000円~1万円ほどですが、リースでは枚数契約があります。

月々のコピー枚数に上限があり、それを超えたぶんは新たに追加料金を支払わなくてはいけません。

一方、複合機のリース料金は月々1万円以上かかるとみていいでしょう。
利用枚数が3,000枚を超える場合は2万円程度、5,000枚を超える場合は3万円程度になる可能性もあります。

月々のリース料金を安くするには、契約年数を長くする方法が有名です。

通常、コピー機や複合機は5年ほどでリース契約を結んでいますが、本体価格を60カ月で割り、そこに手数料や保険料を加えた数字が月額になっているわけです。

そして、契約年数を6年や7年にすれば、当然、月々の料金は安くなりますが、その代わり、手数料も多く払わなくてはいけないので総合的な支出は大きくなるのがデメリットです。

会社の予算に応じて、もっとも得な契約内容でリースを始めるとよいでしょう。

少しでも効率的に使うためリースに関する税制を学ぼう

リース契約をさらに便利なものにするなら、減税の制度を知っておきましょう。

まず「中小企業投資促進税制」が効率的です。中小企業投資促進税制とは、会社が高額な物品を購入した際に税額控除の対象にできるシステムです。

コピー機の場合、本体価格160万円以上だと税額控除を申請できます。
もちろん、リース契約では会社に所有権がないため、本来なら控除対象にはなりません。

しかし、リース会社によっては特別に所有権を移す契約をしてくれます。
リースでありながらコピー機・複合機の所有権が会社にあるなら、中小企業投資促進税制に申し込んでみるとよいかもしれません。

次の「環境関連投資促進税制」も魅力的なシステムです。

環境関連投資促進税制は環境に気をつかっている企業をサポートしてくれますが、コピー機については「コジェネレーション」と呼ばれる電力節減に役立つシステムを導入している場合に適用されます。

こちらも所有権が移っていることが前提条件になるものの、該当するコピー機は税額控除の対象となります。

そのほか、所有権を持たないリース契約でも「生産性向上設備投資促進税制」なら減税をおこなうことができます。

この税制は、設備投資の結果、生産性を改善したと認められたときに適用されます。

生産性を判断するのは工業会などの団体であり、希望する会社は証明書を作成してもらわなくてはいけません。
申請が通れば、通常のリース契約であっても税額控除をしてもらえます。

なお、所有権を有しているときには税額控除、特別賞脚、即時償却のなかから希望するものを選択します。

リース契約を結ぶ際の注意点!損をしない契約をしよう

コピー機や複合機のリース契約内容は、会社によって変わってきます。

損をしないようにするため、複数の会社を比較検討してから契約をおこなうようにしましょう。

まずは「コストの見逃しがないか」を調べます。

リース料金が安かったとしても、ランニングコストが高いのであれば会社の出費は大きくなってしまいます。

コピー機や複合機においては「トナー料金」、「カウンタ料金」が無視できない部分になってきます。
コピー機・複合機を利用するうえで欠かせないトナーは、基本的に自社で負担します。

また、使った枚数に応じて算出されるカウンタ料金も自社で払わなくてはいけませんが、メーカーによってはカウンタ料金でトナーをまかなってくれているものの、どんな契約になっているのかをリース会社に確認しておきましょう。

そして、保守契約にも注意が必要です。
コピー機や複合機は社内の業務で中心を担うため、万が一を想定しての保守契約は必須です。

ただし、サービスに見合わないだけの料金を取られるケースもあり、契約前に内容をよく調べておかなければいけません。

たとえば、保守料金を払うことでトナーが付いてくるなどの特典があれば、まだ価値はあるといえます。

しかし、部品交換のルールが厳しかったり、トナー交換の回数に上限があったりすると逆に会社にとって損になる契約になります。

リース会社と相談して契約内容を見直し、必要であれば製品を変えましょう。
いっそのことリース会社そのものを切り替えるのもひとつの方法です。

リース会社を選ぶときは何を基準にすればいいの?

多くの会社がリースに失敗する理由として、「リース会社の間違い」が挙げられます。

不親切なリース会社と契約したり、自社の業態に沿わないサービスを選んでしまったりすると後々損をしてしまうことになるでしょう。

そうならないための会社選びとして、まずは「説明の丁寧さ」を見極める必要があります。
リース契約は複雑な部分も多く、隅々まで説明してもらわなければどうしても聞き漏らしが出てきてしまいます。

また、悪徳業者になればデメリットを伏せておき、良い面だけを強調して営業してくることも珍しくありませんが、リース契約では、メリットもデメリットも併せて教えてくれる会社を信用するようにしましょう。

次に「会社が重視するポイント」をはっきりさせておくことです。
リース契約では大きく分けて「通常リース」と「格安リース」があります。

通常リースは料金こそ高いものの、メーカーと直接契約を結ぶので保証内容が安心できます。
一方、格安リースはリース会社との契約になるため、メーカーほど保証が徹底していません。

機械にトラブルがあっても対応が遅れてしまう可能性も出てきます。

そのかわり、リース会社は同じ商品を大量発注するなどして本体価格を下げています。
格安リースなら通常リースよりも安い料金で契約を結べるでしょう。

そして、いずれの契約形態が魅力的かは会社の考えによって変わってきます。
保証を大切にするなら通常リースを選ぶなど、明確な基準を持って契約先を探すようにしましょう。