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業務用コピー機は様々な機能があってとても便利で、印刷業務が多い企業にはなくてはならないものです。
一方で業務用コピー機は本体サイズが大きくて広いスペースが必要だとか、印刷のたびに印刷スペースまで行いかなければならないというイメージがありますが、ご安心ください。
業務用コピー機にもコンパクトで持ち運びに便利な機種があり、本記事では、持ち運びできるコピー機やプリンターの選び方や注意点を解説します。
持ち運びできるコピー機・プリンターとは
持ち運び可能なプリンターは各メーカーで様々な機種が販売されています。
持ち運び可能なプリンターは「コンパクトプリンター」や「モバイルプリンター」の名称で呼ばれることが多く、
特に持ち運びに特化した軽量型の「コンパクトプリンター」を「モバイルプリンター」と呼ぶ場合もあります。
モバイルプリンターの中には、辞書程度の大きさでビジネスバッグに収まるほど小さい製品もあります。
モバイルプリンターが威力を発揮するのは、社外の会議や商談の場です。
打ち合わせた内容を確認するためのメモや議事録をその場で印刷して出席者と再確認できます。
後日思い違いや勘違いを起こさないためには、とても便利なものです。
ただし、据え置き用の業務用プリンターに比べるとモバイルプリンターの機能は多少少なくなります。
スキャン機能を搭載した持ち運び用プリンターはあまり多くありません。
しかし、よく探してみると中には重量が3キログラム程度、バッテリー搭載の持ち運び重視のコピー機もあります。
持ち運びできるコピー機・プリンターを選ぶときのポイント
持ち運び可能なコピー機やプリンターを選ぶときには、その目的をはっきりして目的に見合うプリンターを選ぶことが大切です。
選び方には5つのポイントがあり、「印刷方式」「電源タイプ」「機能」「携帯性」「対応している用紙のサイズ」です。
これらのことを確認しながら選ぶと目的にふさわしい機種に出会うことができます。
印刷方式
印刷方式には2つのタイプがあり、1つは「インクジェット方式」、もう1つが「感熱式」です。
インクジェット方式
インクジェット方式とは、プリンターの印刷部分に極小さなノズルをたくさん設置してあるものです。印刷をするときには、そのノズルからカラーインクが噴射されて印刷用紙に色を付けます。
このタイプは一般的にもよく普及していて本体価格も比較的安いものが多いのですが、
インクカートリッジが必要になるのでランニングコストがかかります。
またインクが無くなると印刷できなくなるので常にインクカートリッジの残量をチェックしなければなりません。
時にはスペアのインクカートリッジを持って出なければならないこともあります。
印刷可能な紙の種類が比較的多いのはインクジェット方式のメリットの一つです。
感熱方式
感熱方式とは、感熱紙と呼ばれる専用の用紙に熱を加えることで印刷する方式です。
構造的にはインクジェット方式よりも単純なのでサイズ的にはコンパクトなものが多くなります。
またインクを使わないのでインクカートリッジは不要、残量の心配もいりません。
ただし、用紙は感熱紙が必要なので多少コストが高くなることもあります。
一般的にはインクジェット型の方が普及しているので出先に感熱紙がないことも想定しなければなりません。
電源タイプ
持ち運びできるコピー機・プリンターを選ぶとき大きなポイントが電源タイプです。
主に2つの電源タイプがあります。
1つはAC電源タイプ、2つ目がバッテリー駆動タイプです。
AC電源タイプ
AC電源タイプはコンセントから電力を供給するタイプで電源ケーブルが必要になります。
広い会場ではコンセントとプリンターの距離が離れてしまってケーブルが届かない可能性もあります。
また、屋外では使用できません。
印刷する場所がクライアントの会社などの場合にはコンセントを使うことに気兼ねすることもあります。
バッテリー駆動タイプ
バッテリー駆動タイプはバッテリーを内蔵したタイプです。
充電を欠かさなければコンセントのない場所でも安心して使えます。
ケーブルも必要ないので持ち運びにも便利です。
ただしバッテリー切れになると使えないので長時間、大量印刷などの場合には不便な面もあります。
また、印刷速度やスキャン速度も劣っている場合が多いのも欠点です。
最近はバッテリー―を内蔵しながらAC電源も利用できる2WAYタイプも販売されています。
機能
モバイルプリンターを選ぶ場合には、使う目的によって必要な機能が違います。
モバイルプリンターの代表的な機能としてはコピー、スキャナ、FAX機能があります。
それに加えて「タッチパネル式」、「AirPrint対応」、「Wi-Fi Direct対応」、「Bluetooth機能」、「スマホ対応」などの機能があります。
それぞれの機種の機能をよく理解していろいろな商品を比較して選びたいものです。
Wi-FiやBluetooth機能を搭載したコピー機ならケーブルにつながずに印刷できるというメリットがあります。
特にWi-Fi Direct機能がついている機種は、
無線LANルーターなどを経由せずに直接端末とコピー機を接続できるので利便性は抜群です。
携帯性
コピー機やプリンターの持ち運びの頻度が多い場合には携帯性が大きなポイントになります。
携帯性を左右するのは重さ、大きさ、落下などに対する丈夫さなどです。
必要な機能を絞り込むことで、よりコンパクトに軽くすることができます。
例えば、写真専用に特化すればスマホ程度大きさのモバイルプリンターもあります。
印刷サイズがA4サイズまでで良いのであれば、ノートパソコンぐらいの大きさで重さも500グラム以下の機種もあります。
またUSBポートから充電できるタイプなら、移動中や商談の合間にも充電できるのでとても便利です。
携帯頻度が高いほど落下のリスクも高まります。
アルミなど頑丈な素材かどうかも重要なチェックポイントです。
対応している用紙のサイズ
モバイルプリンターを選ぶときのポイントで大切なのが印刷可能サイズです。
標準的なモバイルプリンターはA4サイズやB4サイズは印刷可能です。
しかし、企業によっては図面など大きなサイズを印刷したい場合もあれば、はがきサイズの印刷をしたい場合もあります。
そのモバイルプリンターを使う目的によって必要な印刷サイズも違います。印刷可能最大サイズの確認はとても大切です。
はがきサイズが印刷できると出先での簡単なメモなどが印刷できます。
印刷可能最小サイズは意外に見落としがちな点なので注意が必要です。
印刷可能最大サイズと最小サイズのチェックを忘れないようにしましょう。
また、最大A3サイズまで印刷できる機種もあります。必要な場合にはじっくり探してみましょう。
持ち運びできるコピー機・プリンターの注意点
モバイルプリンターはとても便利なものですが気を付けなければならない点もあります。
たとえば、インク切れです。
インクジェット方式のモバイルプリンターではインクカートリッジが必要ですが、
本体サイズを小さくするためにインクカートリッジも小型サイズになっています。
そのためインク切れになりやすいという欠点があります。
多色刷り用のインクカートリッジは1色のインクがなくなればもう使えなくなってしまいます。
出先で印刷不能になるのはとても困ります。
特に純正インクカートリッジは高いものが多いのでインクカートリッジのコストが高くつくのも困った点です。
また、対応している用紙サイズが決まっているために用途によっては役に立たないこともあります。
モバイルプリンターは使用目的をはっきりしてから選ぶことが大切です。
持ち運びできるコピー機・プリンターは用途に応じて慎重に選ぼう
持ち運びできるコピー機やプリンターは外出先でも使えるのでとても便利です。
しかし、機種によって搭載されている機能が違います。
機種ごとの機能をしっかり確認して使用目的に合った機種を選ぶことが大切です。
また持ち運びができるタイプはランニングコストが高くつく場合が多いものです。
購入前には、本当に必要かどうかをしっかりと検討しましょう。