2023.03.08

コピー機のトナー交換を初心者でも簡単に行う方法

目次

トナーカートリッジは業務用のコピー機や複合機を使用する上で欠かせないアイテムです。

トナーは印刷のいわばインクのような役割を果たしているので、コピー機を使い続ければトナーを交換する必要が出てきます。
一方で家庭用プリンタと業務用コピー機の構造の違いにより、トナー交換に戸惑ってしまう人もいるでしょう。

そこで本記事では、業務用コピー機のトナー交換の方法などを分かりやすく解説していきます。

コピー機のトナーの残量を確認する方法は?

コピー機のトナーの残量を確認する方法について、富士ゼロックス社製のコピー機を例に解説していきます。

まず富士ゼロックス社製のコピー機の場合、トナーの残量を確認する方法は本体操作パネルで確認する方法とWebブラウザで確認する方法の2種類があります。

本体操作パネルで確認する場合は機械確認(メーター確認)ボタン、
[消耗品確認]タブの順にボタンを押せば、画面上でトナー残量が確認可能です。

Webブラウザ(ネットワーク接続ありの状態)で確認する場合、
まずPCでWebブラウザを起動して、アドレス入力欄にコピー機のIPアドレスを入力してEnterキーを押します。

するとCentreWare Internet Servicesという画面が開くので[状態]タブをクリック、
「消耗品」のトナーカートリッジのページを開けば、トナー残量が確認可能です。

ちなみにIPアドレスはネットワーク上の住所または電話番号のようなものです。

富士ゼロックス社製のコピー機でIPアドレスを確認する場合、本体操作パネルの機械確認(メーター確認)ボタンを押すと表れる[機械状態レポート出力]画面で確認できます。

富士ゼロックス社製のコピー機を例に解説しましたが、トナーの残量を確認する方法はメーカーや機種によって異なります。
ですから実際にトナー残量を確認する前に取扱説明書や各メーカーの公式サイトを参照しておきましょう。

トナーの交換時期の目安は?ベストなタイミングはいつ?

多くのコピー機にはトナーの交換タイミングを知らせる、メッセージ機能が備わっています。

ではトナー交換のメッセージが表示されたら、すぐに交換するべきなのでしょうか。

実はトナー交換のメッセージが表示されても、カートリッジ内にはトナーが少量残っているので、
しばらくの間は使用できます。

そこで交換メッセージが表示されたら本体からトナーカートリッジを取り外し、左右に4~5回静かに振ってみましょう。
その後元に戻せばメッセージが出なくなり、印刷が可能となる場合もあります。

新しいトナーカートリッジへ交換するベストなタイミングはいつなのでしょう。

それは完全にトナーが切れて印刷ができなくなった時です。

もしくは印刷した際に白いすじが入ったり、かすれやムラが出たりしたときが交換のタイミングです。

意外と簡単!トナー交換の一連の手順

家庭用のプリンタとは構造が違うので、業務用コピー機のトナー交換を敬遠している人もいるかもしれません。

ただトナー交換の手順自体は意外と簡単なんです。

まずコピー機が停止していることを確認し、フロントカバーを開けます。

次に新しいトナーを箱から出して、蓋やシールが閉じてあることを必ず確認した上で、軽く左右に5~6回振ります。
古いトナーをまっすぐ平行に引き出し、シール・蓋を取った新しいトナーをまっすぐ平行に入れてカチッと音がするまで押し込みましょう。

回収業者に引き取ってもらうまでの期間は、新しいトナーが入っていた袋と箱に取り外した古いトナーを入れて保管しておくのが便利です。

この時にトナーを平行にしたままで保管をすることで、トナーの中に残っていた粉が出てくるのを防ぐことができます。

トナー交換を上手に行うコツとは?

ここでは、初めての人でもトナー交換を上手に行うために押さえておきたいポイントやコツについて説明していきます。

新しいトナーは装着前にしっかり振る

トナーをコピー機にセットする際は、装着前の新しいトナーを水平に保ちながら、しっかり振るのがポイントです。

どうして振る必要があるのでしょうか。
まず、トナーカートリッジにはトナーという色を付ける粉が入っています。

このトナーがカートリッジ内の一部分に溜まって、色ムラなどが発生する場合があります。
トナーを振ることで内部に入っているトナーの粉が均一になり、色ムラを防ぐ効果が生まれるのです。

ただし振り過ぎは要注意、強く振りすぎるとトナーの中身が飛び出してしまう恐れがあります。
また、トナーによっては振ってはいけないタイプもありますので、トナーの取扱説明書を必ず確認しましょう。

古いトナーを外すときはゆっくりと平行に

新しいトナーをセットする時は古いトナーをコピー機本体から取り外す訳ですが、
この時「ゆっくりと平行に」引き抜くのがポイントです。

使い終わった古いトナーであっても、トナーの中身が僅かに残っている可能性があります。

ですから勢いよく強引に引き抜いたり、トナーを斜めにしたりするとトナーの中身が漏れてしまう恐れがあるのです。
トナーは必ずゆっくり平行に取り外しましょう。

また、取り外した古いトナーは中身が漏れないように水平を維持したまま保管します。
箱や袋に入れておけば、万が一トナーの中の粉が漏れてしまっても安心です。

新しいトナーはしっかり奥まで差し込んでセットする

新しいトナーをプリンタやコピー機にセットする際は水平を保ちながらゆっくりと挿入し、
カチッというロック音がするまでしっかりと押し込むのがポイントです。

音がするまで押し込まないと、トナーが正常に作動しない場合があります。

またシールや蓋で保護されているタイプのトナーもあるので、セットする前に忘れずに外しておきます。

トナーをセットしたらフロントカバーをしっかり取り付けましょう。
プリンタやコピー機の機種によっては自動的に画像調節モードになる場合もあります。

トナーを交換する際の注意点とは?

ここでは、トナーを交換する際に気を付けたいこと、トナーの取り扱い時の注意点などついて解説していきます。

新しいトナーは交換する直前に開封する

トナーを新しい物に交換するときは、取り付け直前に開封しましょう。

トナーは粉なので湿気の影響を受けやすく、トナーを開封したまま長期間放置すると、トナーの粉が固まり寿命が短くなってしまいます。

ちなみにトナーカートリッジの使用期限はメーカーによって異なるものの2~3年が一般的です。

ただし、この使用期限は未開封の状態を想定しています。

開封したトナーは湿気の影響などで寿命が短くなるので、半年の間には使い切ることが推奨されています。

また、コピー機によっては指定のトナー以外を使用すると保証対象外となってしまうこともありますので、注意が必要です。

トナーを取り扱う際は火気に注意する

トナーを取り扱う際は火気に注意する必要があります。

なぜなら、トナーの中身の粉には可燃性の素材が使用されているため、取り扱いを間違うと「粉塵爆発」を起こす恐れがあるからです。

「粉塵爆発」とは可燃性の粉塵が大気などに浮遊した状態で、火花などで引火して爆発が起きる現象です。

「粉塵爆発」は火傷や火災の原因になる危険性もあるので、
使用済みトナーを含むトナーの入った容器を、火気のある場所に保管するのは避けましょう。

トナー交換時にトナーの中身の粉がこぼれてしまうこともあるでしょうが、
こぼれたトナーは絶対に掃除機で吸ってはいけません。

掃除機で吸引すると、掃除機内部でトナー同士が擦れあって静電気が起き、その静電気によって発火する恐れがあるからです。こぼれたトナーが少量なら、ほうきやちりとりで取り除いた後で水拭きしましょう。

大量にこぼしてしまった場合はトナー対応の業務用掃除機などを使用しましょう。

トナー交換のしかたは至ってシンプル!ただし取り扱い方には注意

以上、業務用のコピー機のトナー交換の方法について解説しました。

ポイントさえ押さえておけばトナー交換の手順はさほど難しくはありませんが、
トナーカートリッジには可燃性の材料が含まれているので、取り扱いには注意が必要です。

またトナー交換の手順はメーカー・機種によって異なるので、安全のためにも、
事前に取扱説明書や公式サイトを確認しておくことが大切です。