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情報漏えいというのは企業にとって大きく警戒しなければいけないリスクの一つです。
ところが日常ほとんどの部署で利用するであろう複合機にその情報漏えいの危険性が潜んでいることは意外に意識されていません。
そこで、この記事では複合機による情報漏えいの危険性がどこに潜んでいるのか、
そしてどのようにすればセキュリティを強化できるのかについて詳しくお話しします。
情報セキュリティ強化は企業の重要な課題
情報漏えいという言葉は企業が対策すべき最も重要なワードのひとつとなっています。
情報セキュリティを疎かにすることが、どれだけ大きなリスクにつながるかは計り知れません。
この情報漏えいインシデントについて、どのようなルートで漏洩したかについて行われた調査によると、
インターネット経由のケースが9.1%であったのに対して、紙媒体による持ち出しが7倍以上の67.7%に上っていました。
PCなど通信機器が関与した情報漏えいは、通信ログなどで追跡も原因究明も行えますし、対策も可能です。
それに対して紙に印刷された情報を持ち出されると、追跡は非常に困難になります。
会社に設置されている複合機は誰もが利用できる機器です。
一方で、PCなどから機密情報を印刷して持ち出す事にも使われてしまう可能性のある機器とも言えるのです。
ですから、最もセキュリティを強化しないといけない機器のひとつと言えるでしょう。
コピー機・複合機のユーザー認証とは?
複合機において行われるユーザー認証とは、事前に登録されたユーザーのみが複合機を利用できるようにするシステムのことです。
これによって、情報漏えいや複合機の不正利用を防ぐ事ができます。
認証方法は簡単な物から複雑な物まで複数の種類があります。
また、セキュリティ面以外にもメリットがありますので、次の項目で紹介します。
ユーザー認証を導入する3つのメリット
コピー機・複合機にユーザー認証を導入すると、いくつかのメリットが得られます。
- 複合機のセキュリティを強化できる
- 誰がどれくらい利用しているか把握できる
- よく使う機能をショートカット化できる
以下では、この3つのメリットについて解説します。
さらに、ユーザーごとに個別に適用できる設定例も紹介します。
複合機のセキュリティを強化できる。
複合機が誰でも出入りできる場所にあると、それだけでセキュリティに問題が生じます。
それは、複合機の中には機密情報が残っていることがあり、
誰でも複合機を利用できる状況にあると、それを出力して持ち出してしまえるからなのです。
ユーザー認証が必要な複合機であれば、認証される人以外が複合機を操作することはできないので、
そうしたセキュリティホールは存在しなくなります。
それでも、複合機自体は情報漏えいの原因になるという意識を持って管理する必要はあります。
誰でも自由に出入りできる場所への設置は避けたほうが良いです。
特に印刷ミスなどで発生した反故紙の扱いに注意が必要です。
個人情報が含まれている物や、社内の重要情報など機密情報にあたる内容を印刷した場合には、
印刷に失敗した物であってもシュレッダーに掛けるなどのルールが社内的にまとめられていないといけません。
誰がどれくらい利用しているか把握できる
複合機で使われる紙やトナーのコストは意外に大きくなりがちです。
しかしカウンター管理方式などで総印刷枚数しか把握できないと、こうしたコストの削減は難しい物になるでしょう。
ユーザー認証が導入されていると、どのユーザーがいつどれだけの印刷を行ったかを管理できます。
それを利用して、社員一人ひとりにコスト意識を持たせて指導することができるのです。
また、個人個人の業務の内容によって使用枚数や使用機能に制限をかけることもできるので、
うっかり使いすぎたとか、モノクロで良いのに誤って高コストのカラー印刷を使ってしまったとかの失敗も防げるでしょう。
よく使う機能をショートカット化できる
複合機は数多くの機能を持っています。
しかし、個人が使う機能というのは意外に限られていることが多いです。
そのため、複合機を使うたびに自分の使いたい機能を呼び出すことになるのですが、これが意外に手間がかかります。
ユーザー認証が設定されていると、ユーザーごとによく使う機能をショートカット化しておくことができるのです。
ユーザー認証が行われると、そのユーザー用のショートカットの一覧がトップに配置されるため、手間を減らすことができます。
ユーザーごとに個別に適用できる設定例
ユーザー認証によって個別に設定できる機能の例を紹介しましょう。
- 「使用枚数制限」
文字通り印刷できる枚数の制限です。不要な大量のデータを印刷しようとすることなどを防げます。
- 「利用できる機能の制限」
仕事の内容によってカラーを必要とする部署や、モノクロで良いけれど枚数が多く必要な部署があります。
それを設定できます。
- 「利用環境設定」
ユーザーによって利用環境を外国語にするなどの設定が行なえます。
どんな認証方法があるか
複合機の認証方法には次のような物があります。
- ユーザー番号の入力のみで認証する方法(最も手軽な方式ですが、セキュリティの面ではやや弱いかも知れません。)
- 複合機に予め使用者のログイン名とパスワードを個別に登録しておく方法(割合一般的に使われます。)
- 使用者専用のICカードをかざす方法(カードとカードリーダーが必要になりますが、認証の手間が非常に楽になります。)
- 顔認証(※これについては後の段落で詳しく説明します。)
顔認証まで登場!その仕組みとは
顔認証とは使用者の顔を事前に登録しておいて、複合機がその人の顔を認識すれば操作可能となるシステムのことです。
仕組みは次のような流れになっています。
- 複合機に内蔵された、遠赤外線を利用した焦電センサーが熱変化をとらえ人を検知。
- 使用者が近づくとつま先の方向から複合機を使用する人か否かを判定。
- 複合機の前に立った人の顔を認識して操作可能な状態にします。
顔認証が導入されている複合機では、正規ユーザーは何もする必要がありません。
認証が行われていないコピー機を使うような感覚で複合機を利用することができます。
ただし、マスクやサングラスは外さなくてはなりません。
ユーザー認証を導入するには?
もし現在利用している複合機がユーザー認証に対応しているのであれば、ぜひ導入しておくことをおすすめします。
設定から印刷までには3段階の手順が必要です。
- 複合機本体でユーザーを登録し、個人ごとの印刷受け入れ(プライベートプリント)を設定します(事前設定)
- 個人ごとのパソコンでプリンター設定を行い、IDとパスワードを入力しておきます(事前設定)
- PC操作で出力してから複合機の前に移動し、ID・パスワードを入れて蓄積データの取り出しを行うと印刷されます(毎回の印刷)
このようにすれば利用できますが、ICカードとカードリーダーを導入するとさらに楽になります。
複合機の前に移動したらカードをかざすだけでデータの取り出しが行えるようになります。
こうした機能や顔認証はオプションになっていることが多いので、必要に応じて導入して下さい。
外部サーバーと連携すれば認証管理を効率化できる
複合機によっては外部サーバーとの連携が行える製品もあります。
ICカードの情報をActive DirectoryやLDAPサーバーに属性情報として登録しておくと、
サーバーにあるユーザー情報を複合機のユーザー認証に転用することができるのです。
もちろんICカードを忘れた場合も、IDとパスワードの入力で利用可能になります。
すでにActive Directoryを活用して、ネットワーク上のリソースを管理している場合には、
複合機もその管理対象に含めることができるので、大変便利だと言えるでしょう。
コピー機・複合機のセキュリティを見直してみよう
現在利用中の複合機のセキュリティが気になる場合には、プロに問い合わせてみることをおすすめします。
また、「再リース」や「コスト見直し」など「コピー機・複合機を入れ替える」シーンが、セキュリティを見直す絶好の機会になり得ます。
そうした場合には、コピー機ドットコムがおすすめです。
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まずは問い合わせてみてはどうでしょうか。