目次
ここではコピー機や複合機に備わっている便利機能の使い方をご紹介していきます。
便利機能の中には、こんな使い方ができたらという機能がたくさんあるので、是非とも知っておきたいところです。
複合機に備わっている機能を存分に使いこなせれば、それだけでも作業効率がグンと増していくことでしょう。
N-Up印刷
N-Up印刷とは、いわゆる均等割付のことで、一枚の紙に何ページ分印刷するのかを設定できる機能です。
機種によって設定できるページ数が異なりますが、2、4、6、8、9、16ページ分を一枚に印刷するようにできます。
この機能を使うことで、印刷する紙の節約にもつながり、コスト削減にも一役買うことができるでしょう。
また両面に印刷することも可能なので、最大で一枚に付き32ページ分の印刷を行うことができます。
会議の資料などではせいぜい4ページ程度の設定に抑えておかないと、文字がほとんど見えなくなってしまうので、
それ以上の設定は大まかなレイアウトの確認や、ページの見栄えなどの確認のために利用することが多いです。
カスタムイメージ
この機能は、ユーザーが用意したイメージ画像などを出力すると同時に印刷する機能で、
多くの場合は会社のロゴなどを印刷物に出力したいときに利用します。
印刷する前に、あらかじめ用意したイメージを複合機に取り込んでおく必要があり、印刷物全てに埋め込むことが可能です。
他によく見かけるのは、社外秘などを示すconfidencialの文字でしょう。
印刷物の機密度を示すために、わかりやすく埋め込んでおくというのもできます。
注目すべきは、表示させる向きや位置を自由に変えられる点で、隅に表示したり、文書本文の下地に印刷しておくなど、ユーザー志向での設定が可能です。
ページめくり機能(ブック分割)
この機能は、ホチキスで中綴じされた文書をホチキスを外してセットすることにより、一ページずつ印刷ができるというものです。
機種によっては実装されていなかったり、オプション設定が必要だったりするので、使用する際には担当者や営業の方に聞いてみましょう。
頻繁に起こる状況ではないので、有用度としては低いものの、綴じられた文書を再度印刷したい場合に重宝する機能になります。
白紙の部分については、コピーする際に当てた光の反射具合により色がついてしまうことがあるので、
余白部分の出力を調整したりできる機能が備わっているものもあり、インクの節約ができるなど、省エネ設計となっているものが多いです。
1セット2コピー
1セット2コピーとは、見開きの右側・左側を順にコピーする機能です。
1回1回読み込ませる手間が省けるのが特徴で、本や冊子の数ページをコピーするとき便利です。
通常コピーのタッチパネルで「特別機能」の中に「1セット2コピー」のボタンがあります。
また、厚い本や資料をコピーする際、黒い枠が写ってしまいがちですが、その際「枠消去」機能を利用すれば枠を消すことができます。
まわり4篇全て消したり、センターのみなど色々な種類がありますので、1セット2コピーとぜひ合わせて利用しましょう。
2色刷り
通常、カラーコピーするとレッド・ブルー・グリーン・マゼンタ・シアン・イエローと6色で色を表現します。
そのためインク・トナー代も高くなりますし、メンテナンスをカウンター保守にしている場合、カラー印刷の場合は1枚あたりの費用が格段に高くもなります。
2色刷りは、黒と、色を1色の2色のみで印刷し、料金はモノクロと同じで、モノクロよりもインパクトのある仕上がりになります。
ビジネス文書では、印鑑を赤で表現したい場合などによく使われています。
写真をコピーする場合でも、元の写真の色合いに近い1色が入るだけで、元の写真とかなりイメージの近いコピーができます。
2色刷りのやり方は、コピーするときタッチパネルに「モノクロ印刷」「カラー印刷」と並んで表示される「2色印刷」を選択するだけでOKです。
リテンション
1枚の用紙に印刷しようとした資料が2枚にまたがってしまい、それ以降すべてのページがずれてしまったことはありませんか?こうなると、紙もインクも大量にムダになってしまいます。
リテンションは、印刷データを複合機に内蔵されたハードディスクにいったん保存してからプリントする機能です。
データはパソコンから複合機に送信し、印刷するときは複合機のタッチパネルで操作します。
「印刷後ホールド」は、印刷したあともデータを複合機に残しておく機能で、
後に複合機のタッチパネル操作だけで再度印刷することができます。
会議資料などを1部のみサンプルとして印刷し、OKなら続けて印刷することができます。
また、この機能を使ってよく印刷する申請書などの類を保存しておくと便利です。
リピートレイアウト
この機能は、同一紙面上に余白なく印刷してくれる機能で、主にロゴやプライスカード、小さな広告を印刷したいときに重宝する機能です。
一枚の紙にほとんど余白なく印刷してくれるので、紙などのコスト節約にもなりますし、作成する手間も少なくて済みます。
最近の一般的な複合機であれば、利用可能であるものも多く出ており、利用する機会も多い機能です。
また、設定により余白を入れるか入れないかというところも設定ができるので、必要に応じて変更すると良いでしょう。
機種によっては「リピートプリント」とも呼ばれています。
ポスター印刷
複合機を利用した印刷の機能をうまく使うことで、ポスターのような大判印刷も行うことができます。
一般的なポスターのサイズというのは通常の複合機で扱える限界サイズのA3を超えるサイズであることも多いですが、
複数枚に分けて印刷し、余白をのりしろとすることで大きなポスターとして出力することが可能です。
具体的には、出力したい画像やイラストなどのデータを引き伸ばして、2×2、2×3、3×3倍率で複数枚に渡って印刷します。それらを貼り合わせることで手軽にポスターサイズの大きさに出力することができるというわけです。
ただし、出力するデータの画素数などはそのままなので、引き伸ばした際に画質が多少荒くなってしまう事があります。
そのため、引き伸ばしてもある程度の画質を保ちたい場合は、
元となる素材を高画質の状態で作成しておく必要があるでしょう。
なお、このポスター印刷機能で作成できる最大サイズはA0(A3の4×4)サイズになっています。
ドロップアウトカラー
この機能は、主に色付きの状態の原稿に対して色が写りこまないようにスキャンすることができるものです。
例えば伝票などので黒字で書かれた部分だけを取り込みたい場合などに便利な機能になっています。
ドキュメントのデジタル化を行う頻度が増えてきている昨今では、スキャン前に一度この機能を使用しておくと文字の認識率が向上するため、スムーズにファイルの電子化を行うことが可能です。
名刺などカラフルなものをデジタル化するには、原稿のままでは認識しにくいものが多いため、この機能を利用して電子化を行うと効率が良くなります。
OCRソフトと併せて使用することで、最大限の効力を発揮する機能になるので、覚えておいて損はないでしょう。