目次

経営者や総務担当者の多くが、コピー機のリース会社から「最新のコピー機のリース契約をしませんか」と持ち掛けられた経験があるのではないでしょうか。

実はコピー機のリース会社がリース契約を勧める裏には、リース会社が得をするようなからくりが潜んでいます。

このような話を持ち掛けられても、安易に受け入れることは控えた方が無難です。
この記事ではコピー機のリースのからくりについてご紹介させていただきます。

この記事で分かること

  • リース会社がリース契約を勧める背景と、乗り換えを提案されるケース
  • 前リースの残債を上乗せする、リース期間を長くして安く見せるといった、リース契約に潜む具体的なからくり
  • カウンター保守料金を高く設定して総額を分かりにくくする手口
  • からくりを事前に見抜くための3つの具体的な方法
  • リース以外の選択肢(レンタル・買取)との比較や、保守契約を選ぶ際の注意点

コピー機のリース契約を勧められるケース

もはや、ファクスや電話機、パソコンなど共に企業活動を展開するために必要不可欠となったコピー機だけに、思わず「迷ってしまった」という経験を持つ人もいるのではないでしょうか。

個人事業主の方の場合は、コピー機のリースは個人事業主でも可能!契約の際に注意することは?も参考にしてください。
ここでは、なぜリース会社がリース契約を勧めるのかについてご紹介させていただきます。

買い取りやレンタルからの変更

コピー機といえば、オフィスや事務所になくてはならない機器の一つです。

リコーや京セラ、キャノンなどといった国内トップメーカーをはじめ、多くのメーカーが最新鋭のモデルを次から次へと世に送り出しています。

毎日の企業活動において必要となるコピー機をめぐっては、リース会社の営業担当者などから、執拗にリース契約を迫られたという経験もあるのではないでしょうか。

このような時にも、営業担当者の言葉を全て信用することはせずに、慎重の上にも慎重を期して臨むようにした方が無難です。

実はメーカーにとっては買い取りかリース契約かによる違いは、あまり大きくありません。

端的に言えばコピー機の売却先がユーザーかリース会社かの違いだけです。

また、レンタルとは手持ちのコピー機を一定期間貸し出す代わりに、賃料を得て利益を上げる方法です。

自社製品のレンタルをやめさせて、リース契約を結んだとしても、そのメリットは限定的です。
一方、他社メーカー製品のレンタルから自社製品のリースに切り替えることになれば、その契約がそのままメーカーの収益に結びつくためメリットは大きいといえるでしょう。

しかし、コピー機のメーカー各社も新製品の導入にしのぎを削っているため、そう簡単に切り替えを実現することは難しいのが現実です。

リース期間中の乗り換え

総務担当者や経営者の中には、リース期間中の乗り換えを提案されることもあるかもしれません。

乗り換えとは、残されているリースの期間があるにもかかわらず、新たなリース契約を締結することです。

ユーザーやクライアントにとっては、最新のスペックを搭載したコピー機を導入することによるメリットは大きいといえるのではないでしょうか。
それを見越して、リース会社の多くが、前のリース契約で残っている債務が残っていることを承知の上で、新たなリース契約を勧めてきます。

気をつけなければならないのは、新たなリース契約を結んでも残債がなくなることはないということです。

経営基盤のしっかりしている企業であれば、残債を完済してからの契約締結が可能ですが、現実的にはほとんどの企業が完済することはできません。

「ファイナンスリース」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。

ファイナンスリースとは、メーカーとユーザーの間にリース会社が入る形で行われるリースの方法です。
実はコピー機のリース契約では大部分がファイナンスリースとなります。

その場合、原則として中途解約することはできません。
そこで、残債の一括支払いが困難な場合は、後で詳しく述べるように現在の残債を上乗せした新たなリース契約を結び直すことになります。

乗り換えの提案を受けた際は、以下の2点を基準に判断すると良いでしょう。

1つ目は、乗り換えた方がトータルコストを抑えられるかどうかです。残りのリース期間が少なくなっている場合や、カウンター保守料金が現状より安くなる提案の場合は、乗り換えによってコストを削減できる可能性があります。

2つ目は、現在使用している機種のトラブル頻度です。故障が増えてきた場合、業務が止まるリスクを考えると、乗り換えを検討する価値があります。

契約終了時の対応については、再リースについての解説記事も参考にしてください。

コピー機のリース契約の裏に潜むからくり

コピー機をリース契約によって導入する企業は多くあります。

大企業はもとより、中小企業やスタートアップ、ベンチャーなど会社の規模や資本力を問うことなく共通していえることかもしれません。

ここでは、そんなリース契約の裏に潜んでいるからくりについて見てみましょう。

前リースの残債を新リース料に上乗せする

先述した通り、新たなリース契約を結ぶ場合には、残っている債務を完済することが必要となります。

しかしながら、現実的には、それができない企業も少なくありません。

そのような事態を回避する方法として、新たなリース料を計算する時に、残債分を上乗せするという方法があります。
リース料とはリース会社がコピー機を購入した時の価格に一定のリース料率をかけて算出したものです。

残債がある上での新たなリース契約締結では、このように新たな計算方法のもとで金額が示されることになりますが、購入価格に残債を足した合計額にリース料率が乗じられるため、計算方法が分かりにくいという側面も持ち合わせています。

個々のケースによっても異なりますが、例えばリース期間が5年間となる場合では、60回払いとなります。

先にも述べた通り、コピー機の本体購入価格に前契約の残債を付加した合計金額にリース料率を乗じて算出するという複雑な方法のため、トラブルも少なくありません。

前契約の残債を肩代わりしているように見せかけて、多額のリース代金を請求するという悪質な業者も散見されます。
ユーザーやクライアントとの間で交渉が成立していれば問題になることはありませんが、それに乗じて法外な料金を請求することが許されてはいけません。

リース期間を長くしてリース料を安く見せる

リースの損得を比較する際には、あくまでもトータルで考えなければなりません。

ついつい見せかけの数字に錯覚してしまうことも多いだけに気を付けましょう。

例えば5年契約で1.85~1.89%と6年契約の1.57~1.61%を単純に比較した場合、6年契約の方がリース料率が低くなることは一目瞭然です。

しかしながら、トータルでの支払い金額はどうなるでしょうか。

仮に60万円のコピー機を導入した場合、5年間では月々のリース料は1万1340円、トータルの支払いが68万400円となる一方、6年間の場合では月々のリース料は9660円、トータルの支払いが69万5520円となり、6年間の方が支払い合計額は多くなります。

このように、巧みな見せ方をすることで、ユーザーやクライアントに一見有利とも思わせるような説明をすることも少なくありません。

また、コピー機の法定耐用年数が5年ということも覚えておく必要があります。

6年契約の場合、交換時にはリース料の支払いだけが残るということにもなりかねません。

カウンター保守料金を高く設定してリース料を安く見せる

リース会社の中には、月々のリース料金を安く見せる代わりに、カウンター保守料金を高く設定しているケースがあります。

カウンター保守料金とは、印刷した枚数に応じて発生する保守費用のことで、一般的な相場はモノクロ1枚あたり約2〜3円、カラー1枚あたり約15〜25円です。

月々のリース料金だけに注目して契約すると、実際にはカウンター保守料金の負担が大きく、トータルコストで見ると割高になってしまうことがあります。契約前には、リース料金とカウンター保守料金を合算した「月々の総支払額」で比較するようにしましょう。

カウンター料金の仕組みについては、コピー機・複合機のカウンター料金について解説で詳しく解説しています。

契約年数によってリース料率がどのように変わるか、以下の表で確認しておきましょう。

リース契約期間 リース料率(年) 特徴
3年(36回) 約3.1〜3.2% 月額は高めですが、短期で機種を入れ替えたい方に向いています
5年(60回) 約1.9〜2.0% 法定耐用年数と一致し、最もバランスが良い契約年数です
6年(72回) 約1.57〜1.61% 月額は抑えられますが、総支払額はやや高くなります
7年(84回) 約1.3〜1.4% 月額は最も安くなりますが、耐用年数を超えるため注意が必要です

このように、月額料金だけを見て契約年数を決めてしまうと、結果的に総支払額が高くなってしまうことがあります。契約前には、必ず月額料金と支払総額の両方を確認するようにしてください。

リース契約が最適とは限らない

コピー機の導入を検討する時の留意点として、必ずしもリース契約が最適とはいえない点が挙げられます。

レンタルや買い取りなどの方法もあるため、それらも選択の候補として検討すると良いでしょう。

レンタルのメリットといえば、最新鋭のスペックが搭載された機器を使える点です。

一方、デメリットとしては費用が高くなりがちということです。
買い取りについては、以降の費用が原則としてかからないという利点がありますが、新たな機能を搭載したコピー機が欲しい場合には買い替えなくてはいけないというデメリットがあります。

リース会社が提案してくるコピー機の多くは、最新機種であるケースがほとんどです。

ユーザーやクライアントが見極めなければならないのは、自社に適しているか否かという点です。
使いこなすことができないようなスペックがあったとしても、宝の持ち腐れとなります。

場合によっては、中古機種の方が適していることもあるのではないでしょうか。

保守契約の内容にも気をつけよう

コピー機を導入する時には、保守点検にも目を向けなければなりません。

定期的なメンテナンスやクリーニング、部品の取り替えなどが必要不可欠です。

自社の使う頻度や必要な機能に見合った保守点検の内容になっているかといった点も重要なポイントといえるでしょう。

たとえば、設定の枚数よりも極端に少ない枚数のコピーしかしていない場合などは、保守料金の支払い損になりかねません。このように保守点検の内容をよく検討することが重要です。

また、どのような時にどんな保守が受けられるかについても、しっかりと把握しておくことが求められます。

保守に条件や制限が設定されている場合、必要な時に然るべき保守が受けられないという事態にもなりかねません。
料金体系を比較する際にも、あくまでも内容も含めた検討が大切です。

コピーの保守契約の種類はこちら

コピー機リースのからくりに関するよくある質問

Q コピー機のリース期間は何年が最適ですか?
A
コピー機の法定耐用年数は5年であるため、5年契約が最もバランスの良い選択とされています。7年などの長期契約は月々の支払いを抑えられますが、耐用年数を超えて使用することになり、故障のリスクや補修部品が不足するリスクが高まります。
Q リース期間中に乗り換えを提案されたら、断っても良いですか?
A
断っても問題ありません。乗り換えの提案は、リース会社側の利益を優先している場合もあります。現在の契約内容や残債、乗り換え後のトータルコストを比較した上で、自社にメリットがある場合のみ検討するようにしましょう。
Q カウンター保守料金はリース料金に含まれていますか?
A
含まれていません。カウンター保守料金は、印刷枚数に応じて発生する別料金です。月々のリース料金が安く見えても、カウンター保守料金が高く設定されている場合があるため、両方を合算した総額で比較することが大切です。

コピー機リースのからくりを見抜く3つの方法

コピー機のリースにはからくりが潜んでいますが、事前に対策を知っておけば、見抜くことができます。

見積もり・契約書の不明点をなくす

リース契約は原則、契約期間中に内容を変更できません。契約前に見積もりや契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点があれば納得できるまで担当者に問い合わせるようにしましょう。

相見積もりを取得する

リース会社によって、リース料金やカウンター保守料金の条件は異なります。複数社から見積もりを取得し、月々のリース料金だけでなく、保守料金やアフターサポートの内容まで含めて比較することをおすすめします。

リース会社の評判を確認する

契約前にリース会社の評判を確認しておくことも大切です。検索エンジンやSNS上の口コミを確認し、対応やサポート体制について事前に把握しておきましょう。ただし、口コミの内容をすべて鵜呑みにせず、実際の問い合わせ時の対応も含めて総合的に判断してください。

からくりは見積もりを隅々まで見れば見抜ける

コピー機のリースにまつわるからくりに翻弄されないためにも、しっかりとした見る目を持つことが重要です。
リース会社の勧めに安易に同調することなく、見積もりなどを入念にチェックすることも必要ではないでしょうか。

細かい条件にまできちんと目を通した上で契約することが求められます。コピー機・複合機のリースについて他にも気になる点がある場合は、よくあるご質問もご確認ください。

この記事の監修者
冨山栄二郎

冨山栄二郎

冨山栄二郎

役 職
テクニカルサポートユニット責任者
保有資格
  • キヤノン Network Skill(ネットワークスキル認定)
  • スタークルー制度(表彰・スキルアップ制度)
自社で導入させていただいたコピー機・複合機のメンテナンス部隊を管理。累計61,000台以上(2026年6月時点)をメンテナンスし幅広い知識と経験でお客様のコピー機・複合機のあらゆるトラブルに迅速に対応し、最適な状態へと導きます。